LCS Cloud9 vs Clutch Gaming
Cloud9 vs Clutch Gaming
LCS第9週2日目に行われた試合です。
両チームのBAN/PICK
C9はすでに2位通過が決まっているためこの試合はC9Academyの選手が出場しました。
C9はHuniを警戒し、Carryチャンピオンをバンしていきます。
CGはジェイス、サイラスに加えDiamondの得意チャンピオンであるスレッシュをバンします。
C9は1stpickに評価の高いリサンドラを選択します。
それに対しCGはカーサスとルシアンを選択。Huniもルシアンを使えるため、2チャンピオンともフレックスになっています。
対してC9はジンクスとブラウムを選択。ジンクスはLCSの中で最近ピック率が増えていますが、大きな理由としてパワースパイクが試合展開に合っていることと、サブパスでクッキーを選択できることによるレーンでの安定性の向上が挙げられます。
最後にCGはラカンを選択します。これによりエンゲージ能力の確保とザヤのプレッシャーをかけることができます。
2ndバンにC9はHuniの狙い撃ちを続け、ブラットミアとランブルをバンします。
CGはBlaberがアグレッシブなチャンピオンを好むためエイトロックスとノクターンをバンします。
CGは序盤からアグレッシブに動いていきたいため、リーシンを選択します。
それに対しC9はリーシンのカウンターでもあり、Blaberと相性の良いレクサイ、まだTOPはブラインドのため、あくまでも耐える選択でGPを選択します。
最後にCGはザヤを選択。これによりHuniがルシアンをプレイすることが確定します。
C9の構成は完全な集団戦です。リサンドラにGP、そしてジンクスはおそらくハリケーンを積むためAOEダメージが豊富でとても強力です。パワースパイクは早いわけではないためレーン戦序盤はレクサイのプレッシャーが重要になってきます。しかし、TOPのマッチアップは厳しいため、アグレッシブに攻めていくならBOT中心に攻めていくことが予想されます。また、強力なエンゲージ手段を持っているチャンピオンがリサンドラしかないため、うまくバロンやドレイクなどのオブジェクトを利用して集団戦を仕掛けていくことが勝利へのカギになるでしょう。
対するCGはTOP.BOTのどちらからも作れる構成です。リサンドラは序盤ナーフの影響でプッシュ力が落ちていることと、リーシンを選択しているためプレッシャーを生かし、相手のジャングルを制圧していくことが理想になってきます。CGには二通りの試合の作り方があります。一つ目はTOPのマッチアップを利用しダイブなどを仕掛けTOP中心に作っていく作り方、二つ目はC9がBOTから作ることを予想し、あえて3 vs 3を作り、勝って相手のウィンコンディションを潰すやり方です。前者はリスクが少なく安定性があります。一方でリスクはありますが後者を選択し成功した場合は一気に試合を決める事ができます。この二つのうちどちらを選択するかも注目のポイントです。
試合展開
ファーストブラッドは2分にBOTでレクサイがガンクを決め起こります。C9は構成からもBOTを中心に動かすことを予想できたにも関わらずCGはガンクを決められてしまいます。さらに言うとガンクの数秒前にC9サイドのジャングルに青バフがあるのをCGは確認していました。ここからレクサイの位置は予想できたにも関わらず、欲張ってCSを取りに行ったため、このような結果になりました。これはCGのミスといっても良いでしょう。
6分にもBOTで少数戦が起こります。リーシンが裏からガンクしに行きますが、ラカンが仕掛けるのが早すぎたため、リーシンが到着する前に2 vs 2が起こってしまいC9が勝ちます。その後到着したリーシンは逃げ場がないため戦いにいきますがあっけなく倒されてしまい、ジンクスが育ちます。CGは序盤から作ることが必要でしたが、BOTへのリソースを無駄遣いしてしまったため、まだ6分ですが厳しい状況になります。
13分にC9がBOTのタワーをシージしに行ったところを狙いCGが仕掛けます。しかし、装備差から3-2トレードとC9が勝ちそのままBOTの1stタワーを獲得します。
その後C9はリフトヘラルドを獲得し、MIDのタワーを二本折り有利を一気に広げます。
23分にルシアンのキャッチオフに成功したC9はバロンに向かいます。バロンファイトが起こりますがなんとか2キルとバロンを獲得します。
バロンを生かしBOTとMIDのインヒビターを獲得したC9はそのままスーパーミニオンとともに圧力を利用し勝利します。
これでC9は通算13勝4敗となりLCS Spring Spritを2位で終えます。
総評
今回C9はAcademyをLCSの試合に出すというチャレンジをしました。C9AはAcademyの中でも圧倒的な強さを誇っていますが、少なくともLCSの下位チーム相手には通用する実力を持っていることが証明されました。同じチームが二つのチームを持つ利点としてチーム内でスクリムが行えるという点があります。C9Aの今回の証明によりC9は常日頃から一定以上の練習が行えているということがわかりました。C9AのメンバーにとってもLCS相手に戦えるという自信にもつながりますし、スタメン争いが過熱することは間違いないでしょう。
ただ一点課題があるとすれば、バロン周辺での戦い方です。迷わずバロンへ行くという判断は評価できますが、バロンファイトの場面、リーシンもピット内にいたため取りきれる確率は50%でした。もし取られていたら試合時間は伸びていたことは確実ですし、逆転される可能性も0ではありません。バロンのシーンではBlaberのみがバロンと戦っていました。バロンをやるのか相手を倒すのか、もしバロンをやるのであれば相手にスティールされないためにどのように立ち回るべきか、一瞬の判断のためとても難しいですが、トップチームと戦うためにはこのレベルで詰めなければなりません。この試合はC9Aの実力が発揮された試合であるとともにさらに強くなるための課題も発見された試合でした。
この試合によりLCS Spring Spritは終了し、ここからはプレイオフになります。C9は2位のため初週は登場しませんが、今最も好調であるTSMと当たる可能性があるため十分な準備が必要です。また、TLにはまだ1勝もできていないため、リベンジを果たさなければなりません。戦い方もBO1ではなくなるのでコーチの手腕に注目です。
追伸、LCSでは先出しでジンクスが多くでていますが、正直急に出てきた理由がまだ煮詰まっていません。知っている方がいたらコメントお願いします。
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