C9ファンボの記録

C9ファンボ記録

LCSにて日曜日と月曜日に行なわれているC9の試合のreviewを書いています。

LCS Cloud9 vs Team Solo Mid

 Cloud9 vs TSM

LCS第3週2日目に行われた試合です。

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両チームのBAN/PICK

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C9 vs TSMの因縁の対決です。

ジャングルはBlaberではなくSvenskerenでした。

TSMはエイトロックス、ライズ、ユーミと一般的にOPと言われるチャンピオンをbanしています。

それに対しC9はソナ、オラフ、セジュアニとジャングル中心のbanを見せ、昨日のヤスオ構成のプレッシャーをかけます。

TSMの1stpickは空いていたサイラスです。

それに対しC9はイレリアグラガスをとります。昨日の試合ではグラガスヤスオをセットで選択しましたが、今回はTSMのBBにイレリアを使わせたくないのと、ここでヤスオを見せないことで相手に考えさせる意図があります。

TSMはシヴィアノーチラスを選択します。シヴィアであればグラガスのultをシールドで守れますし、ノーチラスという強気な選択をすることによってアグレッシブに行くことを決めます。

C9はヤスオを選択し、昨日と同じ構成をとりにいきます。また、この段階ではヤスオがTOPに行くことも一応考えられるのでフレックスになっています。

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昨日C9はヤスオの構成でBOT中心ではなくMID,TOPから作っていったため、TSMはレーンで安定感のあるザヤ、エズリアルをbanします。

対するC9はTSMの強みであるBBに対するアカリ、ジャックスのbanを行い、TOPの安定性を求めにいきます。

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C9は昨日と同じくultによる打ち上げがあるラウムを選択します。

対するTSMはイレリアに対抗できるポッピーと強力なピックオフを持っているスカーナーを選択します。

最後にC9は相手に多くのタンクがいるため、強力なエンゲージ能力を持ち、グインソーを装備できAPダメージが出せるヴァルスを選択。全体のバランスを保ちに行きます。

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C9の構成としては昨日と同じくグラガス、ヤスオのラインを中心とした構成です。今回はヴァルスを選択しており、集団戦も非常に強力なため、1-4でラインを調整し仕掛けていくことが理想となります。また、そのためにはイレリアがサイドのコントロールをとることが必要になってくるため、レーン段階で一定の有利をとっていきたいところです。そのためには序盤のグラガスの介入が必須であり、svenskerenの動きが重要になってくるでしょう。

グラガス、ブラウムといったディスエンゲージに長けているチャンピオンも存在しますが、イレリア、ヤスオというバックラインに飛び込んでいく強力なチャンピオンがC9の強みです。ですので先に仕掛けることが最重要になります。イレリアヤスオは仕掛けられることに慣れているチャンピオンではないため、どれだけ有利に積極的に仕掛けていくのか、C9のマクロが試されます。

そして今回、C9はサイラスを渡してまでbanをジャングルに割き、この構成を選択しました。この試合は絶対に勝ち、構成の価値を見せなければなりません。

対するTSMは安定した構成になっています。シヴィア、ノーチラスのレーンは強力ですし、C9がTOP中心に試合を作っていくことを考えると押し込める時間が続く可能性があります。そこからTSMに求められることはJG,SUPでBOTの視界をとり続け、グラガスの位置を把握することです。C9の構成は、序盤から積極的に仕掛け、スノーボールすることが一つwinconditionに繋がります。ですのでTSMはグラガスの位置を特定し続け、BOTのレーンプッシュ能力を活かし、タワーやドレイクなど小さな有利をどんどん広げていくことが求められます。

また、相手は基本的にオールインを主としているためサイラスのultやポッピーのultの使い方が集団戦のカギとなります。うまく相手を分断することができれば一気に集団戦で優位に立つことができるでしょう。

試合展開

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まだ3分の段階ですが、少し気になったところです。

昨日のC9のジャングル、Blaberはbotサイドからスタートし、赤→レイス→ゴーレムを狩り、lvl3、そこからプレデター用の靴を買い、TOPサイドのスカトルをコントロールしにいきました。このルートをとった意図は恐らく、BOTは序盤押されることからスカトルをとることができないと考えたため、3キャンプでlvl3になりTOPのスカトルを確保、序盤が重要なTOPにプレッシャーをかけつつもし周辺で1v1が始まればプレデターを利用しすぐに寄れるという考えのもとからとったのだと考えられます。

しかし、今日のSvenskerenのとったジャングルルートは赤→ゴーレム→レイスを狩った後ウルフ→青を狩ります。その後BOTのスカトルに向かおうとしますが、当然BOTはTSMが勝っているため、とりに行けず、そのままTOPに向かいます。この後、ヤスオがうまく釣ったこともありファーストブラッドをC9が獲得しますが、昨日のジャングルルートやTSMのBBの強さを加味するとC9にとって序盤に最も重要なのはTOPだったはずです。ポッピーがワードを置いたのは3分30秒であり、それまでTOPはまったくワードのない状況でした。もし3キャンプ狩ったあとにTOPにガンクしキルまたはフラッシュを落とすことができればTSMの強みであるTOPに対してプレッシャーをかけることができます。また、そこからジャングルを縦に割ることも可能です。C9は元々BOTに重きをおいていないため、多少のプレッシャーを感じようが、TSMのTOPであるBBにプレッシャーをかけにいった方が明らかに利点が大きいです。昨日と同じ構成をとっているにも関わらず、違うジャングルルートをとった意図がわかりません。結果的に1キルとれたものの、TOPの序盤はポッピーが主導権をとっていたため、キルが起きなければTOPのスカトルもとられていた可能性が高いです。ここは少しC9の気になるところです。

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しかしファーストブラッドをとれたことには変わりはありません。C9にとってヤスオのキルはとても重要なのでうまくやったシーンだといえます。

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まだ5分にも関わらずTOPサイドのリバーにはコントロールワードが3つおいてあります。ここからC9がどれだけTOPを重要視しているかがわかります。

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対するTSMもBOTの有利を活かしBOTの視界管理、青バフのコントロールと安定した立ち上がりを見せます。

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10分にTSMのBBがソロキルします。

これは絶対にやられてはいけませんでした。C9はB/Pや序盤の視界管理からもTOPの重要性を把握していたにも関わらず、TOPが負けてしまいます。

しかしSvenskerenもここまで視界管理を行いつつもそれだけで終わらせてしまい、直接的に支援することができませんでした。これはC9全体の問題です。

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11分にC9がTOPにガンクし成功させます。しかし11分です。TOPサイドの視界を掌握していたことを考えるとこれをC9はもっと早くやるべきでした。

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12分にC9がリフトヘラルドを狩っていたところから集団戦が起こります。結果は0-4でTSMが勝ちます。

このシーンはポッピーの壁ドンとサイラスのストップウォッチの使い方がうまかったです。しかし、序盤のスノーボールが重要なC9にとってこれは相当な痛手となります。

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27分にTSMがバロンに触りそこから集団戦が起こります。TSMが4000ゴールドほど有利な状態でしたが、イレリアが最初の攻撃に耐え、そこからULTを3人に当てます。それにグラガスがULTで合わせ、ヤスオもULTで合わせる、ヤスオがたたきつけたところに今度はヴァルスのULTが刺さり、不利な状態ながらもC9は4-3のトレードを行います。ここもC9が見事な集団戦でした。

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33分にポッピーが相手の隙をつき壁ドンを決めそこから集団戦が起こります。このシーンはポッピーが非常に素晴らしい働きをしました。この時間帯になるとDPSを出せるヴァルスがC9にとって非常に重要な存在になります。そのヴァルスをULTで遠くに飛ばし、集団戦に参加させないようにします。また、ヤスオも瀕死の相手にULTを無駄使いしてしまうというミスもありました。この集団戦TSMはエースを獲得します。

C9はこの前に一度バロンを触り、ポッピーのTPを使わせていました。ポッピーがTPを使用したのを見た瞬間に下がったことからこれが使わせる動きだったことがわかります。これでTOPにTP差がついたにも関わらずC9は5vs5のアラームを始め、そこから仕掛けられ集団戦に負けました。先に仕掛けるはずのC9がポッピーの壁ドンから仕掛けられるというのもですが、この前にポッピーのTPを使わせた意味がわかりませんでした。これなら陣形が整っているバロン前で集団戦を行った方が勝機はあったように感じます。

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このままTSMがネクサスを割り勝利します。C9ファンにとっては悔しい負けとなりました。

これでC9は4勝2敗となり現在6チームが1位で並ぶという大混戦になっています。

総括

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この試合、結果的にC9はサイラスをあけた価値を見せることができませんでした。また、Svenskerenの序盤の動きや終盤までところどころに不可解な点も見られました。春のC9は他のNAのチームと比べ特にマクロ面で優れている印象を受けましたが夏のC9はそれがまったく見られません。

そしてもう一つ疑問点なのが昨日Blaberがいたときとまったく同じ構成を行ったことです。昨日の時点でOPTは無敗の首位でしたし、試験運用ではなく勝ちに行くためにBlaberを起用したと考えられます。しかし今日はSvenskerenだったにも関わらず昨日と同じ構成を行いました。この意図がまったくわかりません。ヤスオを使った構成を2日やることを考えていたならば一日目と二日目を同じメンバーにしてフィードバックに徹し、今日のTSMに臨むべきです。初めてこの構成を見せるのであれば理解はできますが、初日に見せているため多少の対策は練ってくることが当然考えられます。今回のこの起用方法には疑問を感じます。

C9は昨日の時点でまだ不安定な部分は残るものの現在のメタの戦い方を見つけたように感じました。ですのでここから調子を上げていくのだろうと考えていましたが、今回のTSM戦では選手とコーチとの間で戦術理解度に差があったように感じます。今週で早くも3週目の試合です。春のプレイオフでTSMにリバーススイープされ、悔しい思いをしたにも関わらずむしろ劣化しこの結果ということを考えると先行きが相当怪しくなっています。もう一度選手とコーチでコミュニケーションをとり、戦術の共有化を図ることが必要なのではとこの試合から感じました。

 

 

 

 

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