LCS Cloud9 VS Echo Fox
Cloud9 vs Echo Fox
LCS 第4週の1日目に行われた試合です。
両チームのBAN/PICK
このpatchではポーク構成が一定の評価を受けています。そのため、TOP,MID,BOTのフレックスが可能なジェイスの評価が上がっており、C9はそれを警戒してバンします。
FoxはC9の得意チャンピオンであるノクターン、エズリアルをバンします。ちなみにC9はエズリアルを使った試合以外は勝てていません。
C9は1stピックにいまだに評価の高いアーゴットを選択します。
それに対しFoxはアーゴットの対応としてサイオン、さらにこの段階でヴァルスを見せます。先ほども言った通り、ポーク構成は評価が徐々に高くなってきているため、今後ヴァルスはピックされることが多くなる可能性があるでしょう。
2ndピックにC9はシヴィアとアリスターを選択。Foxはモルガナを選択します。この段階でFoxはある程度Botに比重を置いていることがわかります。
2ndバンフェイズでC9はレーン、少数戦で強いルブラン、そしてクリティカルの変更によりでてきたヤスオをバンします。
FoxはNisqyのゾーイ警戒と最近評価の上がってきたジャーバン4をバンします。
この段階で残っているのは互いにJGとMIDになります。当然Foxは後出しでMIDを出したいため、Rushの得意チャンピオンのリーシンをピック。
それに対してC9はエンゲージ、ディスエンゲージの両方を担えるグラガスをピック。リーシンのQに対してEで合わせることもできるため、リーシンに対してある程度戦うことができます。
そしてMIDにシンドラを選択します。シンドラはレーン戦集団戦と、非常に強力なチャンピオンですが、フィズなどのアサシンに弱いという弱点があります。しかし、現在はタワープレートが存在するため、レーンである程度のプッシュ力を持っていないチャンピオンはよほどの自信がないかぎり出しづらい傾向にあります。さらにガリオ、リサンドラがナーフされたため、選択肢として出てきました。また、対象指定であるULTによってアーゴットのULTが発動しやすく、相性の良いピックです。
最後のピックにFoxはリサンドラを選択します。ナーフによりレーンコントロール力は落ちたものの、アフターショックによる硬さ、強力なULTを持ち合わせているため、安定性のあるピックになっています。
構成としてはC9はシンドラ、シヴィアをダメージ源としてアグレッシブに戦っていく構成です。
それに対しFoxはヴァルスが主なダメージ源を担っています。そのため、レーンから勝ちに行くためにサポートにモルガナを組み合わせました。FoxとしてはBOTが勝つことが条件となり、積極的にタワープレートを破壊しにいかなくてはなりません。
また、レベル6以降のリサンドラのULTからのリーシンのバーストは非常に強力なため、MID周辺でC9はキャッチされないことが必要になってきます。
試合展開
5分にC9がBOTでファーストブラッドを獲得します。本来、ブラックシールドがあるため、アリスターは仕掛けるチャンスが少ないのですが、シールドを使ったタイミングで仕掛け、キルを獲得します。FoxはBOTレーンで必ず有利をとらなくてはいけないためこのキルによってC9は非常に有利になりました。
8分にC9がBOTでもう一度キルを獲得します。ADCはキルがとられていないものの、レーン段階からプレッシャーをつくっていくというFox側の意図は崩れたといっていいでしょう。
15分にはC9が1キルとヘラルドを獲得します。このヘラルドを使い、C9はファーストタワーを獲得し、有利を伸ばしていきます。
29分、インファーナルドレイクをめぐる攻防でアリスターが見事なフラッシュイン打ち上げを決めC9が3キル獲得します。この時点でシヴィアが4キル獲得しており、対するヴァルスは0キル。ダメージがADCによっているFoxがここから勝つには工夫が必要になり、C9にとっては順調に試合を動かすことができています。
MIDのインヒビタータワーを折りに行く際にC9はTOPサイドの視界を掌握し、33分にバロンを獲得します。シンドラとアリスターは倒されてしまいますが、これはFoxにスティールされないために妨害していたため、必要な犠牲だったといえるでしょう。これにより安全にバロンを獲得することができました。
このバロンを生かし集団戦を起こします。シヴィアが育っていたこともあり、クアドラキルを獲得。なぜかその後モルガナがトリプルキルを獲得しますが、無事、C9が勝利します。これでC9は通算5勝2敗です。
総評
この試合、C9は今まで使っていたエズリアル、ノクターン、ゾーイをバンされ、これまで勝ってきた構成とは若干ですが違いました。しかしその中でもレーン安定性は変わらず、むしろBOTでは有利を築き相手の狙いをつぶしました。非常にきれいな試合運びだったと思います。
バロンの変更があったこともあり、試合時間が伸びています。試合時間が伸びるという事はミスをする可能性があるということですが、今回も含めC9は安全に試合を進める事ができています。世界で戦うためにはいかにミスをしないかということが重要になってくるため、非常に良い傾向です。
この試合ではSUPであるZayzalが要所で起点となって試合を運びました。去年までのC9がTOP,MIDが非常に強力でBOTはレーンではセーフプレイで集団戦で仕事をするという戦い方でしたが、今のC9はどこからでも試合をつくれるほどの強さを持っています。あとはこれを世界相手に行えるようにするため、どこまでパフォーマンス力を上げられるかになるでしょう。